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極上中古車を作る方法

極上中古車を作る方法 人気ランキング : 13602位
定価 : ¥ 2,625
販売元 :二玄社
発売日 : 2004-06
発送可能時期 : 通常2〜3日以内に発送
価格 : ¥ 2,625
自動車道楽の最高峰の指南書

自動車産業はビッグビジネスである。生産、消費とも先進国だけではなく、新興国を含めた巨大な市場が誕生し、巨大メーカーの熾烈な覇権争いは今後も続くであろう。そして、メーカー、消費者ともに、目前には環境問題という大きな課題が立ちはだかっている。この「グローバなビジネスの追求」と「環境問題への対応」が、自動車の持っている趣味性をどんどん希薄化していくのであろう。
現在、一部のプレミアム・ブランドが陥っている隘路とは、まさにこの部分ではないだろうか?

自動車の楽しみ方は様々だが、自分の気に入ったクルマを、自分の手でレストアすることは、その最高峰である。この本は、筆者が知人から譲り受けた「ロールス・ロイス・シルバースピリット」 を、自らの手でリペアし、その一部始終を詳細な写真つきで解説したものである。勿論、自動車のリペアやメンテナンスの参考書として読んでも良いし、はるばる海を渡って日本にやって来た1980年代生まれの英国車を、我が物にしていく過程を綴った迫真のルポルタージュとして読んでも面白いと思う。
サンプル車である、「ロールス・ロイス・シルバースピリット」は、同時代のドイツ車や日本車と比較しても、絶対性能や安全性の競争力は無かった。しかし、この頃のロールス&ベントレーは、古色蒼然とした手造り時代の英国車の名残を強く残しており、最新の技術で作られた今の日本車とはいわば対極のクルマだと言えるだろう。安いクルマでは200万円台から入手できるようであるし、部品調達もインターネットで英国から簡単に個人輸入できる。かく言う私も、この本に触発されて、兄弟車のベントレーターボRを入手し、セルフリペアを大いに楽しんでいる。

参りました

もうお手上げ、ここまでやるとは、「クルマはかくして作られる」
より、読みやすいです、次のレストア車はなんですか?

車観が変わった一冊

どんなに細かい部分にも一切妥協せず、極上の車に仕上げていく過程は、すごいの一言。時間とお金のかかる事だが、いつかは私もやってみたいと思える究極の極意書。

プラモデルの方法論でロールス・ロイスに磨きをかける

 180万円で購入したロールス・ロイスのシルバースピリットをオリジナル部品を生かす方向で徹底的にレストア、というか磨き上げる。ただそれだけの本だ。ぼくはクルマを持っていないので「これは自分のガレージでも参考になるな」みたいな読み方はできなかったが、同じミスター・クラフトに通っていた元モデラーとして読むと、プラモデルを精密に組み立てる方法論でロールス・ロイスに磨きをかけること自体が痛快だった。
 ウッドパネルのひび割れをスジボリ用ツールでV字に削ってから直すとか、航空機モデルのキャノピーをコンパウンドで水飴にのようになるまで磨く要領で表面が室内照明の透明カバーを磨き上げたり、吹き付け塗装の技術で皮のテカリをなくす方法など、文中で福野さんも書いているが「『いまのクルマなんてプラモデルみたいなもんだ』その通り。ようやくプラモデルくらい精密で繊細になってきた。だからDIYレストアで天下を取るのは年季の入ったドライバーではなく、年季の入ったプラモデラーだ」(p.85)ということなんだろう。
 こうして磨き上げれたロールス・ロイスのシート、ウッドパネル、そしてハンドルの細さなどは写真で見てもうっとりする。しかし、こうした作業は中古車を購入したら、やった方がいいんだろう。なにせ、「中古車の内装などゴミためである」「中古車のインテリアは他人の古着以外の何者でもない。他人の古着を買ってきたら着る前にまずやることは…もちろん洗濯だ!」(p.48)ということらしいから。
 それにしても程度のいいロールス・ロイスを買っても中古車両価格と同じぐらいの部品代と修理代、それに550時間の労力がかかるんだな、と妙な感心(本体購入価格とあわせてレストアに要した費用は\3,659,674)。
 あと、クイックブライトという洗浄剤は便利そう。

車を徹底的に掃除する方法

 1980年代のロールス・ロイス・シルバーシャドウを素材にして、車を徹底的に掃除した記録。もともとは雑誌『くるまにあ』誌上で公開したビュイック・リヴィエラの大掃除の記事が大反響だった為、雑誌『カー・グラフィック』に舞台を移し、連載としたものである。ちなみに素材となったロールス・ロイスは元々西村京太郎の持ち物であったらしい。
 著者の態度は明快で、「ボディまで腐った車はもう治らない」「エンジン部分はプロに任せる」「徹底的にオリジナルの状態に戻す」というものである。つまり改造は一切せず、改造してある箇所はオリジナルに戻す。いわば史料として車を動態保存するのである。また通常言われるようなレストア、例えば塗装ボロボロでエンジンは錆だらけみたいな解体寸前の個体を走れる状態にするという事もしない。そこまで行った車は治らないので、まずなるべく状態が良い車を探せという。さらにエンジンなどもプロに任せるのが一番安上がりだと指摘する(もちろん著者は過去にエンジンOHまでやってみた上での結論である)。
 その上で、内外装や電装品関係を徹底的に洗い、磨き、修復するのが極上の中古車へ至る唯一の道だと著者は考え、それを実践してみせたのがこの本である。
 さまざまな工具や素材を使って一つ一つ着実に元の状態に戻していくプロセスは、ここまでやる者はまず居ないにせよ、毎日の車の手入れに非常に参考になるし、それ以前に車好きの者には読み物として抜群に面白い。著者のエッセイや小説が好きな方には、お奨めの一冊である。値段は高めだが、内容を考えれば安い。なんせリヴィエラを扱った号など、ネットオークションでこの倍くらいの値段で取引されている。

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